一日一ぽち
眞田ブログリング
2006-05-22 (Mon)
大河『功名が辻』に一言
僕は基本的に 「歴史は(総て)ファンタジーである」と考えています。余程現代に近しく 記録も関係者も質の良い状態で遺っている “過去” は別として 今や人類の誰一人として肉眼に映したことのない出来事となれば 「事実はこうだった」と断言することは何人にも不可能ですし 如何に良質の資料であっても 遺し手の立場如何でその解釈が大きく異なる場合もあるでしょう。人間の遺物である以上 其処には必ず “主観” というものが存在します。
先ずそのような立脚点を自分なりに見出した上で紐解いてみますと 時代の大きな流れというのはどの創作者が扱っても大体同じで 寧ろ台詞回しだとか架空人物との絡み方などが 作品 すなわち創作者の歴史観というのを 強く色づけ明かしているように感じられます。
あるグループのトピックスについ先日書き込んだばかりの 僕の歴史に対する基本姿勢である。歴史小説の何処までを史実として解釈するか という書き込みへ応えるような形で記したものだ。
NETでエンジンを廻してみると 僕の旬である竹中半兵衛重治殿に関して 「誇張され伝わる部分が多い」と注釈される資料が少なくない。
確かに たとえば出典が『豊鑑』であれば 半兵衛重治の忘れ形見が綴るものとして 可能な限りその遺影に鮮やかな彩色を施したくなったとしても 寧ろ自然である。読み手にも相応の匙加減が必要だろう。
が 誇張されて伝わっているのは 何も我らが大軍師殿だけではあるまい。第六天魔王も天台座主沙門も攻め弾正も表裏比興の者も日本一の兵も 或る時は大いに謳われ或る時は一切触れられず今日に至ってきた。存在の殆どが捏造された中で尚傑出しているのであれば やはり其の人は実際傑出して居たのだろうと惟う。
だが そんな僕でも
「わたしが生涯愛した女子は、千代殿でした・・・」
『半兵衛の草庵』
コレに対しては「あり得ん」と即座に想う。嫉妬だろうか(笑)?
更に
”松寿丸をかくまった”のは竹中先生の仕事じゃないですか。なんでも千代千代って何それ!
『それがしの武者修行日記』
コレに至っては 原作者の為せる業かそれとも脚本家なのか 何れにせよ「視聴者を莫迦にするにも程がある」。主人公を持ち上げる為なら大軍師殿をも貶めて恐れない 天晴れな破廉恥行為である。
新事実を発見したのでもない限りは 定説は定説として素直に唱えたら良かろう。それでなくとも此の原作者の書く物は 兎角「史実」として大衆に鵜呑みされる傾向が強いのだ 使う側には後世への配慮というものが責務である。
いつも通り 「観てないしぃ」「読んでないしぃ」 だから半端な指摘に終始するのだが(恐縮) だから2007年度大河ドラマ『風林火山』に関しては 先ずしっかり読んで それから血眼で観てやろうと想う(笑) たとえ謙信役が異様に浮きまくって居ようとも。山本勘助が四郎勝頼擁立に一肌脱ぐ なんてのに 真っ向から「NO!」と言う為に。



















Comment
はじめまして
>半兵衛殿
僕は大河『功名が辻』の真の主人公は 信長と秀吉なんだろうと想ってました。司馬遼太郎氏が本当に描きたかったのはこの二人で 一豊夫妻は謂わば語り部として担ぎ出されのだろうな と。一豊自身の話題は少なくても 彼が身を置いた時代と舞台は正に戦乱の世の直中の そのまた大中心地に当たるのだし 本人に目立った功績が無いことも この場合 その役割にうってつけだと想われました。でも 名実共の “主人公” だったようで。
半兵衛殿の構想されるような大河ドラマを創る為には 先ずはキチンと脚本を書ける人材がNHKの範疇に必要でしょうね。確かに 一年きりでは準備もままならないやも知れませぬ(苦笑)。
大河なんて・・・
しかも、毎回視聴者には興味を持たせなきゃいけない。
お笑いにもスポーツの裏話にも勝たなくてはいけないのです。
私は現代ドラマでもありえないことにすぐ注目してしまうので、出来る限り時代劇は見ないようにしています。
ただ、時代劇のフィクションは必ずしもフィクションか判らないということです。
宮本武蔵なんて晩年に細川藩にいて五輪書を書いたことぐらいしか事実とはいえないのだから・・・
P.S.佐平次がいつもお世話になってます。
>橘 昌幸殿
橘殿は御自身で物語りして居られます故 巷に溢れる創作についても 思いを致される機会が多々おありかと存じます。
現在 活動らしい活動は皆無に等しいながら 幼少から筆を執るのを好んできた所為で 何かしらの創作物に相対する時の僕は 偉そうにも “創作側” の眼をして居たりします。度々 発信者に真摯と自覚とが希薄なことに憤慨したりして とどのつまり愚直な閑人なんですね(笑)。芸術家と職人は違うことも 職人と商売人が違うことも念頭に浮かびますが 大衆を扇動出来るだけの立場に在って それを美しく活かしている発信者のあまり多くない現状に どうしても着目してしまうのです。要するに 嫉みかも知れません(苦笑)。輩相手にすっかり知らぬ顔を出来るだけの度量の大きさも無く レベルは雲泥の差ですが なんだか黒田官兵衛みたいな奴だと 自嘲する次第です。
追伸:
佐平次くんにはいつも立ち寄って頂き 愉しませてもらってます。ヨロシクお伝えください。