2009-03-29 (Sun)
NHK大河ドラマ『天地人』:第13回 「潜入!武田の陣」 (03月29日放送分)
大河ドラマ天地人
NHK 天地人 新潟放送局公式サイト
評価:
二週ほど怠けました。観ては居たのですがね(苦笑)。このままフェイドアウトかなぁとも想ったのだけど 漸く番組に於ける眞田氏の位置がお披露目されたので 今夜は二言三言。
「体面を気にしないこと。表だけではなく裏の途も探ること」が 小さな眞田氏の生き残る術だと 忍びの娘が語って居た。其れ即ち「眞田の父の訓え」である と。
一寸待って頂戴。では「眞田の父」という御仁は 自分の実の娘だと知りつつ 彼女を闇の世界へ入れたってこと? しかも(まぁ 当初の勘助みたく二重スパイかも知れないけど)自家の為の ではなく 敵方:織田の忍びとして?
――そういう設定だったら失礼しちゃうよね というのは 僕の周辺で多少なりとも交わされた僕ら眞田ファンの心情である。客寄せの為に眞田の血筋という架空人物を登場させること その弟として信繁公をも引っ張り出すこと――後者については春日山の鉄壁主従とも浅からぬ縁があることだし 確かに眞田の人気は江戸時代からの不動(……ってのは褒め過ぎかな?/笑)であるから まぁ常套手段かという処だけれど 注目すべきは 架空人物の父:昌幸公をどんな人間として設定するのかという点にあった。
勿論僕は昌幸公を見知って居る訳ではないから 此処は偏に想像と理想の分野の話にはなるが 自分の実の娘を忍びの道へ送る父親でなど 昌幸公には在って欲しくはない。そんな父親 純血の眞田氏には在りませんよ と言いたい処である。池波正太郎氏も又 家康の所業を批判する昌幸公にこう言わせている:「俺ならば 自分の息子を殺すような真似は出来ない。たとえそれで家が滅んでも」。
それにね。一体「眞田の父」って何方ですか。設定からゆけば当然其れは ‘昌幸公’ でもね 物語では未だ彼は武田の一家臣ですよ? 勝頼公大好き!な一家臣ですよ(笑)。彼女の言う「眞田の父」の生き残り術って 独立後の昌幸公が採った途でしょ。確かに幸隆公も体面など気にせず仇敵の武田家に仕え(る為に実父を暗殺し?) 裏街道に君臨したけどさ。すると「眞田の父」というのは人ではなく 何か精神哲学のようなものを指すのだろうか? それとも「もし武田が滅んだら 俺は時勢を視て北条にだって徳川にだって 上杉にだって従っちゃうよ!」ってな家族会議に 彼女も夜な夜な参加して居るんだろうか(笑)。
一方 高坂弾正の姿は労しい限りで。あのような重大な和睦案を独断してしまうとは 恐らく腹切り覚悟でのことだろうが 台詞には無い(そして恐らく書き手も知らない)御屋形様没後の彼の辛苦が覗われ 思わず涙ぐんでしまったことよ。「謙信公は佳き若者を育てられた」と言って居たが きっと「佳き次代」と明言したい処だったろう(御屋形様だって佳き若者は育てたしね)――出来れば彼も長篠で皆と一緒 逝かせてやりたかった。
今夜 再三感じたことは 僕はやっぱり眞田側・武田側の人間なのだなぁということ。そして この物語が上杉側の手によるものなのだということも。昌幸公:眞田氏への敬意に欠けるものは 到底麗しい心地で眺めること叶わない。
NHK 天地人 新潟放送局公式サイト
評価:

二週ほど怠けました。観ては居たのですがね(苦笑)。このままフェイドアウトかなぁとも想ったのだけど 漸く番組に於ける眞田氏の位置がお披露目されたので 今夜は二言三言。
「体面を気にしないこと。表だけではなく裏の途も探ること」が 小さな眞田氏の生き残る術だと 忍びの娘が語って居た。其れ即ち「眞田の父の訓え」である と。
一寸待って頂戴。では「眞田の父」という御仁は 自分の実の娘だと知りつつ 彼女を闇の世界へ入れたってこと? しかも(まぁ 当初の勘助みたく二重スパイかも知れないけど)自家の為の ではなく 敵方:織田の忍びとして?
――そういう設定だったら失礼しちゃうよね というのは 僕の周辺で多少なりとも交わされた僕ら眞田ファンの心情である。客寄せの為に眞田の血筋という架空人物を登場させること その弟として信繁公をも引っ張り出すこと――後者については春日山の鉄壁主従とも浅からぬ縁があることだし 確かに眞田の人気は江戸時代からの不動(……ってのは褒め過ぎかな?/笑)であるから まぁ常套手段かという処だけれど 注目すべきは 架空人物の父:昌幸公をどんな人間として設定するのかという点にあった。
勿論僕は昌幸公を見知って居る訳ではないから 此処は偏に想像と理想の分野の話にはなるが 自分の実の娘を忍びの道へ送る父親でなど 昌幸公には在って欲しくはない。そんな父親 純血の眞田氏には在りませんよ と言いたい処である。池波正太郎氏も又 家康の所業を批判する昌幸公にこう言わせている:「俺ならば 自分の息子を殺すような真似は出来ない。たとえそれで家が滅んでも」。
それにね。一体「眞田の父」って何方ですか。設定からゆけば当然其れは ‘昌幸公’ でもね 物語では未だ彼は武田の一家臣ですよ? 勝頼公大好き!な一家臣ですよ(笑)。彼女の言う「眞田の父」の生き残り術って 独立後の昌幸公が採った途でしょ。確かに幸隆公も体面など気にせず仇敵の武田家に仕え(る為に実父を暗殺し?) 裏街道に君臨したけどさ。すると「眞田の父」というのは人ではなく 何か精神哲学のようなものを指すのだろうか? それとも「もし武田が滅んだら 俺は時勢を視て北条にだって徳川にだって 上杉にだって従っちゃうよ!」ってな家族会議に 彼女も夜な夜な参加して居るんだろうか(笑)。
一方 高坂弾正の姿は労しい限りで。あのような重大な和睦案を独断してしまうとは 恐らく腹切り覚悟でのことだろうが 台詞には無い(そして恐らく書き手も知らない)御屋形様没後の彼の辛苦が覗われ 思わず涙ぐんでしまったことよ。「謙信公は佳き若者を育てられた」と言って居たが きっと「佳き次代」と明言したい処だったろう(御屋形様だって佳き若者は育てたしね)――出来れば彼も長篠で皆と一緒 逝かせてやりたかった。
今夜 再三感じたことは 僕はやっぱり眞田側・武田側の人間なのだなぁということ。そして この物語が上杉側の手によるものなのだということも。昌幸公:眞田氏への敬意に欠けるものは 到底麗しい心地で眺めること叶わない。
2009-03-08 (Sun)
NHK大河ドラマ『天地人』:第10回 「二人の養子」 (03月08日放送分)
大河ドラマ天地人
NHK 天地人 新潟放送局公式サイト
評価:
内容は悪くなかったが 如何せん ストップモーション+フェイドアウト+オーバーラップな映像処理が邪魔で 物語に集中し切れなかった。先週は大分佳い眺めに成ったと思ったばかりだのに そしてネット上の其処此処でそろそろ囁かれ始めている事柄ではあるが 僕も今宵は 不出来の原因 其の一端は演出に在る と視る。
一体 何を狙ってあのような仕上げなのかな(苦笑):斬新さだろうか? けれど21世紀の世に至っても尚 時代劇は寧ろ陳腐なくらい飾り気無い創りの方が より胸に強く迫る なんて事を言う奴も 実際こうして在る訳だ。僕は大して老齢でもなければ 特に時代劇通でもない。大河にとっては 謂わば極普通の ‘一般視聴者’ だろうと自覚する。
記憶では NHKが一年間の大河を何人もの演出家で支えて往くのは初めての事ではない。毎年熱心に観て居る訳ではないので明言は避けるが 個人的印象では 其れは寧ろ伝統と言っても良いくらいの処である。何故そのような仕立てなのかは知らないが 「作品の創りに統一感が欠ける」といった感想を度々聞くのも きっとその所為ではないだろうか。
内容そのものについて:
劉備に於ける諸葛孔明 御屋形様に於ける山本勘助――王道を歩む者と 人の闇がりを進む者。今後 上杉家全体の泥を被って往くことになるのは(仙桃院などではなく)直江山城なのだから 前哨戦として今夜の樋口父子の設定はこれで宜しい。片や 景勝公をもっと何とかして頂きたい。あれでは 遺言から何から家臣団の御膳立てに縋り 自分は身の回りの何も見えない儘に当主の座に収まった という眺めではないか。史実を踏まえても あの辺りは創作の余地も多分に在るだろうと想う。
無論 殿は決して下手人になってはいけない。当主たる者 自分は一つも動かずに大事を成せなくてはならぬ。終盤辺りで漸く「頼む」と言って居たのも つまりはそういうことだろう:俺は立場上動けないが 宜しく計らってくれ と。殿として そしてこれからは当主として そういう下知 即ち景勝公自らの決断による指図が もっと判り易い描写で随所に必要ではないか。「イケメン」とか今話題の書家に書かせ あのような屈託のない女性ファンに そのような景勝公やら景虎やらを見せ付ければ そりゃあ「景虎様の方が相応しい!」と言うだろうさ。
それにしても柿崎の倅は無謀に過ぎる:景勝派の謀略と取られるのも道理。
NHK 天地人 新潟放送局公式サイト
評価:

内容は悪くなかったが 如何せん ストップモーション+フェイドアウト+オーバーラップな映像処理が邪魔で 物語に集中し切れなかった。先週は大分佳い眺めに成ったと思ったばかりだのに そしてネット上の其処此処でそろそろ囁かれ始めている事柄ではあるが 僕も今宵は 不出来の原因 其の一端は演出に在る と視る。
一体 何を狙ってあのような仕上げなのかな(苦笑):斬新さだろうか? けれど21世紀の世に至っても尚 時代劇は寧ろ陳腐なくらい飾り気無い創りの方が より胸に強く迫る なんて事を言う奴も 実際こうして在る訳だ。僕は大して老齢でもなければ 特に時代劇通でもない。大河にとっては 謂わば極普通の ‘一般視聴者’ だろうと自覚する。
記憶では NHKが一年間の大河を何人もの演出家で支えて往くのは初めての事ではない。毎年熱心に観て居る訳ではないので明言は避けるが 個人的印象では 其れは寧ろ伝統と言っても良いくらいの処である。何故そのような仕立てなのかは知らないが 「作品の創りに統一感が欠ける」といった感想を度々聞くのも きっとその所為ではないだろうか。
内容そのものについて:
劉備に於ける諸葛孔明 御屋形様に於ける山本勘助――王道を歩む者と 人の闇がりを進む者。今後 上杉家全体の泥を被って往くことになるのは(仙桃院などではなく)直江山城なのだから 前哨戦として今夜の樋口父子の設定はこれで宜しい。片や 景勝公をもっと何とかして頂きたい。あれでは 遺言から何から家臣団の御膳立てに縋り 自分は身の回りの何も見えない儘に当主の座に収まった という眺めではないか。史実を踏まえても あの辺りは創作の余地も多分に在るだろうと想う。
無論 殿は決して下手人になってはいけない。当主たる者 自分は一つも動かずに大事を成せなくてはならぬ。終盤辺りで漸く「頼む」と言って居たのも つまりはそういうことだろう:俺は立場上動けないが 宜しく計らってくれ と。殿として そしてこれからは当主として そういう下知 即ち景勝公自らの決断による指図が もっと判り易い描写で随所に必要ではないか。「イケメン」とか今話題の書家に書かせ あのような屈託のない女性ファンに そのような景勝公やら景虎やらを見せ付ければ そりゃあ「景虎様の方が相応しい!」と言うだろうさ。
それにしても柿崎の倅は無謀に過ぎる:景勝派の謀略と取られるのも道理。
2009-03-01 (Sun)
NHK大河ドラマ『天地人』:第09回 「謙信死す」 (03月01日放送分)
大河ドラマ天地人
NHK 天地人 新潟放送局公式サイト
評価:
跡目については一言も触れなかった当主から 最期の一言を賜って主人公らしく優遇された今回の直江山城。正に “豹変” とも言うべき立ち居振る舞いにて 随分と番組自体も締まった眺めと成った。其の契機として前々回の母親の死 前回の謙信との対面が挙げられよう。流れとして辻褄は合うけれども その現場:前々回/前回が相変わらずに頼りなき姿だった為 今夜が一層 “豹変” に映る。
一体 初めからこのような直江山城ではどうしていけなかったのだろうか。全く期待も無く画面前に着いただけに 今夜の彼には一寸驚かされた。当初 名子役が抜け阿部クンが抜け やがて吉川クンも去ってしまえば一向に見栄えなどしないのではと想われたが 今夜のような具合であれば一年乗り切れるやも――微かに安堵を覚えるほどだ。何故 このように歯切れの良い第一の家臣として 初めから描かなかったのだろう。今夜の直江山城ならば子供時代とすんなり繋がる。前回までの “ダメ男” だけが誰か全く別の人物のようだ。
最初に駄目っぷりをこれでもかと見せ付けておいた方が 後の執政:直江山城守兼続が一層活きるとでも想うからか はたまた成人後の彼が剰りに黒い(笑)ので 「性根は佳い奴なんですよ」な刷り込み作業か:僕にはどちらも無用な気遣いである。増して「其れが事実だから」とはどうしても思えぬ。
今回は又 ナレーションや忍びの手を借りることなく きっと初めてまともに家中の騒動を描写していたことも評価出来よう。多分 あの評定(と言うか 単なる小競り合いの現場みたいだったけど/笑)場面が在るだけで 戦国物としての体裁が大分整った。月並みな場面ではあるが 合戦が無いならあのような日常的武人の描写は 戦国物では必要かと思う。
今回から登場した遠山某というのも見るからに腹黒そうで(笑):判り易くて宜しい。KOEIの各種タイトルでは 遠山姓は薄情なキャラと相場が決まっている(笑) 謀反常習者というのが僕のイメージなのだが この作品にも当て嵌まりそうかな。
ただ その遠山某が言って居た「一枚岩だった上杉」ってのはどうかなぁ! 現にこの後 お船の亭主:直江信綱も内紛で落命する筈。或いは皮肉と言うか厭味と言うか 単に狡いだけの人間らしく 自分の腹に一物あることをアピールしたかったのかも知れないけれど。上杉と言えば金絡みの内紛と謀反 武田側から観たならそれに尽きる。謙信が たとえ合戦に勝利しても 義戦だからと言って(家臣から視て)充分な恩賞を施さなかったことも すぐ隣に居る我らが御屋形様には格好のお膳立てだったことだろう。
今回は僕の嫌う舞台暗転装置も外されており 格段に観賞し易かった。誰へだか判らないけれど 「礼を申す」(笑)。
そして阿部クン 本当に佳い役者に成ったね。これからも益々精進されたし。期待してます。
NHK 天地人 新潟放送局公式サイト
評価:

跡目については一言も触れなかった当主から 最期の一言を賜って主人公らしく優遇された今回の直江山城。正に “豹変” とも言うべき立ち居振る舞いにて 随分と番組自体も締まった眺めと成った。其の契機として前々回の母親の死 前回の謙信との対面が挙げられよう。流れとして辻褄は合うけれども その現場:前々回/前回が相変わらずに頼りなき姿だった為 今夜が一層 “豹変” に映る。
一体 初めからこのような直江山城ではどうしていけなかったのだろうか。全く期待も無く画面前に着いただけに 今夜の彼には一寸驚かされた。当初 名子役が抜け阿部クンが抜け やがて吉川クンも去ってしまえば一向に見栄えなどしないのではと想われたが 今夜のような具合であれば一年乗り切れるやも――微かに安堵を覚えるほどだ。何故 このように歯切れの良い第一の家臣として 初めから描かなかったのだろう。今夜の直江山城ならば子供時代とすんなり繋がる。前回までの “ダメ男” だけが誰か全く別の人物のようだ。
最初に駄目っぷりをこれでもかと見せ付けておいた方が 後の執政:直江山城守兼続が一層活きるとでも想うからか はたまた成人後の彼が剰りに黒い(笑)ので 「性根は佳い奴なんですよ」な刷り込み作業か:僕にはどちらも無用な気遣いである。増して「其れが事実だから」とはどうしても思えぬ。
今回は又 ナレーションや忍びの手を借りることなく きっと初めてまともに家中の騒動を描写していたことも評価出来よう。多分 あの評定(と言うか 単なる小競り合いの現場みたいだったけど/笑)場面が在るだけで 戦国物としての体裁が大分整った。月並みな場面ではあるが 合戦が無いならあのような日常的武人の描写は 戦国物では必要かと思う。
今回から登場した遠山某というのも見るからに腹黒そうで(笑):判り易くて宜しい。KOEIの各種タイトルでは 遠山姓は薄情なキャラと相場が決まっている(笑) 謀反常習者というのが僕のイメージなのだが この作品にも当て嵌まりそうかな。
ただ その遠山某が言って居た「一枚岩だった上杉」ってのはどうかなぁ! 現にこの後 お船の亭主:直江信綱も内紛で落命する筈。或いは皮肉と言うか厭味と言うか 単に狡いだけの人間らしく 自分の腹に一物あることをアピールしたかったのかも知れないけれど。上杉と言えば金絡みの内紛と謀反 武田側から観たならそれに尽きる。謙信が たとえ合戦に勝利しても 義戦だからと言って(家臣から視て)充分な恩賞を施さなかったことも すぐ隣に居る我らが御屋形様には格好のお膳立てだったことだろう。
今回は僕の嫌う舞台暗転装置も外されており 格段に観賞し易かった。誰へだか判らないけれど 「礼を申す」(笑)。
そして阿部クン 本当に佳い役者に成ったね。これからも益々精進されたし。期待してます。
2009-02-22 (Sun)
NHK大河ドラマ『天地人』:第08回 「謙信の遺言」 (02月22日放送分)
大河ドラマ天地人
NHK 天地人 新潟放送局公式サイト
評価:
謙信の最期は「厠で卒倒」が有名な説 それが本当だとすれば 今夜の描写は随分と美化されてました。こういうところに小細工しても仕方がないんぢゃないかなぁ(苦笑)。
其の舞台となった毘沙門堂。放送開始当初から気になっていたことがある。この番組にとって其処は 重要な場所である/あったことがこれで証されたようなものだが そして謙信と家臣にとっては正に聖地といった位置づけであろう それが 一目で発泡スチロール創りと判るような仕立てってどうなのよ(笑)。越後辺りの海岸線を探れば あんな感じの岩場はこの21世紀にも発見出来るのではないだろうか。謙信最期の(まだ死んぢゃいない様子だが)舞台とするなら尚更 個人的にいい加減鼻についてきた暗転舞台装置も併せ 気と金の遣い処が解ってないんだなと想う。
それから眞田の名を騙る娘。何だよ 単なる状況解説係だったのか。しかも「上杉は鉄砲の弱点を知り抜いて居た=正に毘沙門!」って んな程度 当時の武士なら誰でも知ってるのではなぁい? あんな解説者要らんでしょう。宮本信子さんに任せたら佳いじゃない。更にこの分では恐らく 眞田の血筋を名乗る必要も大してないのでしょうに。視聴覚的演出も紗をかけたりエコー効かせたり かえってそんなにしなくちゃ観られない演技なのかと想ってしまう 逆効果を絵に描いたような出来映え。
ともあれ 直江山城本人が多少気丈に成った為 観て居て楽な進行ではあった。全国の視聴者予想の通り早速泣いて居たが(笑) あの場はそれで自然であろう 道理である。阿部クンの 姿も演技も宜しかった。つい 毘沙門の化身が言うことに間違いないと思ってしまいそうになったほどに(いつかも書いたが 僕は本来魔王側な思想だし どうしたって赤組の味方で在る)。だからそういう処で “発砲スチロール” ってのは拙いと言う訳よ。
最後に 「人が人として在ることの美しさ 其れ即ち義である」 初めに聴いた時から此に異論は無いが 果たして「迷う者だけが見つけられるものがある」という表現は 時代背景から視て如何なものか。現代ならば其れには一理 それ以上のものもあろう。が 合戦中での迷いは死と隣り合わせだった筈。揚げ足をとる形となってしまうが 僕ならば此処は「迷う」ではなく 「疑う」或いは「問う」とする:何というかこういう処に素人っぽさがチラチラするんだな(苦笑)。更に 其れを毘沙門の化身に言わせることで主人公の人格と番組の言い分とを正当化する この手法はいかにも見え透いて安っぽい。
来週はいよいよ御館の乱勃発の気配。番組では「『景勝が正当なる家督相続人』との御遺言」を完全に「嘘」と決めつけて幕を上げるようで。脚本がどう避けようとも 鉄壁主従にはどうしても避けられぬ此の一戦 制作陣の健闘を祈る。
NHK 天地人 新潟放送局公式サイト
評価:

謙信の最期は「厠で卒倒」が有名な説 それが本当だとすれば 今夜の描写は随分と美化されてました。こういうところに小細工しても仕方がないんぢゃないかなぁ(苦笑)。
其の舞台となった毘沙門堂。放送開始当初から気になっていたことがある。この番組にとって其処は 重要な場所である/あったことがこれで証されたようなものだが そして謙信と家臣にとっては正に聖地といった位置づけであろう それが 一目で発泡スチロール創りと判るような仕立てってどうなのよ(笑)。越後辺りの海岸線を探れば あんな感じの岩場はこの21世紀にも発見出来るのではないだろうか。謙信最期の(まだ死んぢゃいない様子だが)舞台とするなら尚更 個人的にいい加減鼻についてきた暗転舞台装置も併せ 気と金の遣い処が解ってないんだなと想う。
それから眞田の名を騙る娘。何だよ 単なる状況解説係だったのか。しかも「上杉は鉄砲の弱点を知り抜いて居た=正に毘沙門!」って んな程度 当時の武士なら誰でも知ってるのではなぁい? あんな解説者要らんでしょう。宮本信子さんに任せたら佳いじゃない。更にこの分では恐らく 眞田の血筋を名乗る必要も大してないのでしょうに。視聴覚的演出も紗をかけたりエコー効かせたり かえってそんなにしなくちゃ観られない演技なのかと想ってしまう 逆効果を絵に描いたような出来映え。
ともあれ 直江山城本人が多少気丈に成った為 観て居て楽な進行ではあった。全国の視聴者予想の通り早速泣いて居たが(笑) あの場はそれで自然であろう 道理である。阿部クンの 姿も演技も宜しかった。つい 毘沙門の化身が言うことに間違いないと思ってしまいそうになったほどに(いつかも書いたが 僕は本来魔王側な思想だし どうしたって赤組の味方で在る)。だからそういう処で “発砲スチロール” ってのは拙いと言う訳よ。
最後に 「人が人として在ることの美しさ 其れ即ち義である」 初めに聴いた時から此に異論は無いが 果たして「迷う者だけが見つけられるものがある」という表現は 時代背景から視て如何なものか。現代ならば其れには一理 それ以上のものもあろう。が 合戦中での迷いは死と隣り合わせだった筈。揚げ足をとる形となってしまうが 僕ならば此処は「迷う」ではなく 「疑う」或いは「問う」とする:何というかこういう処に素人っぽさがチラチラするんだな(苦笑)。更に 其れを毘沙門の化身に言わせることで主人公の人格と番組の言い分とを正当化する この手法はいかにも見え透いて安っぽい。
来週はいよいよ御館の乱勃発の気配。番組では「『景勝が正当なる家督相続人』との御遺言」を完全に「嘘」と決めつけて幕を上げるようで。脚本がどう避けようとも 鉄壁主従にはどうしても避けられぬ此の一戦 制作陣の健闘を祈る。
2009-02-15 (Sun)
NHK大河ドラマ『天地人』:第07回 「母の願い」 (02月15日放送分)
大河ドラマ天地人
NHK 天地人 新潟放送局公式サイト
評価:
素晴らしく始終まったりとした展開で ラスト5分くらいは 自分が時代物を観て居ることをスッカリ忘れてました:「こんなハズぢゃあなかったんだけどなぁ……」とか(笑)。
それでも制作陣の本領に近い “家庭” が舞台とあって そういう意味では マズマズの出来だったと言うことも可能ですかね。相変わらず突如として相模勢の攻撃を受けたり――いやだって 実に初登場ですよ 北条氏(笑)―― 歴史面では全く不親切な創りではありましたが。
と言うより 努めても描けないのだろう。定型な説明文だけ何処かから借りてきて 舞台の最中では一切ノータッチ。それでも一夜漬けレベルの勉学は オファーを受けた時点から始めたかも知れないけれど――そんな空想が 極自然に湧くような。
僕は今回 原作未読の儘で観賞に臨んで居るが 著者の此の作品に対する熱意には 何処でだったか 『風林火山』の放映期間中に触れたことがある。そこから推せば此の作風は 著者の勉強不足の故とも想われぬ。安直ながら 「脚本かな」と想う。
一体 上杉家の若き敏腕執政:直江山城守兼続というのは こんなにも右往左往しなければ生まれなかったものなのだろうか。随分長いこと蟄居を命じられて居るらしい様からは 常日頃僕が好いて居る彼の 輪郭すら想い描けない。大好きな彼が主人公だと聞いて 制作発表当初は軽い興奮状態が幾日か続いたほどだのに 今は 直江山城の物語を観て居るのだということも 留意せねば忘れてしまうくらいだ。
僕などはそれでも 生粋の上杉ファンや長年の直江山城ファンに較べたなら 未だ新参者の部類かと自覚して居る。とても偉そうに直江山城像など語れるものではないし 語るにしてもそれらは “僕にとっての” 直江山城 その域を出ない。
さて では(稚拙の要因が其処に在るとして)たとえば脚本家殿は 描く自分より遙かに熱心に研究と敬愛とを捧げてきた在野の人々が 今回自分の作品の観賞者となるだろうことに 想いを致したことがあるだろうか。きっと地球上で初めて大々的に演じられることとなった彼を自分が描くのだという事実に どのような覚悟と志とで立ち向かって居られるのだろう。或いはもっと簡単に こんなの僕の直江山城ぢゃあないよ とか とても楽しみに待って居たのにガッカリした などという想いを視聴者に与えること それって脚本家にとって無上の悲しみだと想うのだけれども?
で? 母の死を契機に これまでダメダメのヘタレだった味噌っカス小姓が 奥州の覇者:伊達クンにも皮肉と冷笑とを浴びせて尚涼し気な あの鼻持ちならない直江山城守兼続へと豹変する訳ですか。やはり 豹変 で済ませたか(笑)。
確かに 直江山城自身が多少しっかりしてくれれば 観るのも楽にはなりそうだが そろそろ毘沙門天は卒倒するらしいし すると魔王の最期も目前である。阿部クン吉川クン それぞれの持ち味が番組にとってはスパイスな働きをしてきた分 今後が益々心配だ。涙に縋った母子劇も今夜限り(現実劇としては)繰り出せないと来れば 後はお船との夫婦劇しか無いわな(苦笑)。
佳かったところもあるのだけれど。
いつもながら大喝が似合いな加藤氏と それから 勇猛果敢な役どころしか記憶に残らなかった宍戸錠氏の 最期を前にした筆頭家老の横顔が 思いの外饒舌で。
そういったベテラン仕事も帳消しにしてしまうような あったのかどうかも知れない弛んだ挿話群・自画自賛な舞台装置――役者がそれぞれに自分の仕事を全うするしか手立てが無いような作品は それだけでもう 僕にとっては駄作だ。
追記:
それから 眞田の血筋を名乗る “鈴着けたくのいち” さ 曲がり形にも眞田の血筋 腐っても眞田(笑) だってのに 僕の周囲 丸っきり話題にしてないのね。コレって 眞田ファンにとっては予想外の展開 と言うか 異例のことじゃないだろうか。何てったって僕ら 六文銭が戦場遙か遠くに靡いてるだけで 容易く熱狂するからね(笑)。
NHK 天地人 新潟放送局公式サイト
評価:

素晴らしく始終まったりとした展開で ラスト5分くらいは 自分が時代物を観て居ることをスッカリ忘れてました:「こんなハズぢゃあなかったんだけどなぁ……」とか(笑)。
それでも制作陣の本領に近い “家庭” が舞台とあって そういう意味では マズマズの出来だったと言うことも可能ですかね。相変わらず突如として相模勢の攻撃を受けたり――いやだって 実に初登場ですよ 北条氏(笑)―― 歴史面では全く不親切な創りではありましたが。
と言うより 努めても描けないのだろう。定型な説明文だけ何処かから借りてきて 舞台の最中では一切ノータッチ。それでも一夜漬けレベルの勉学は オファーを受けた時点から始めたかも知れないけれど――そんな空想が 極自然に湧くような。
僕は今回 原作未読の儘で観賞に臨んで居るが 著者の此の作品に対する熱意には 何処でだったか 『風林火山』の放映期間中に触れたことがある。そこから推せば此の作風は 著者の勉強不足の故とも想われぬ。安直ながら 「脚本かな」と想う。
一体 上杉家の若き敏腕執政:直江山城守兼続というのは こんなにも右往左往しなければ生まれなかったものなのだろうか。随分長いこと蟄居を命じられて居るらしい様からは 常日頃僕が好いて居る彼の 輪郭すら想い描けない。大好きな彼が主人公だと聞いて 制作発表当初は軽い興奮状態が幾日か続いたほどだのに 今は 直江山城の物語を観て居るのだということも 留意せねば忘れてしまうくらいだ。
僕などはそれでも 生粋の上杉ファンや長年の直江山城ファンに較べたなら 未だ新参者の部類かと自覚して居る。とても偉そうに直江山城像など語れるものではないし 語るにしてもそれらは “僕にとっての” 直江山城 その域を出ない。
さて では(稚拙の要因が其処に在るとして)たとえば脚本家殿は 描く自分より遙かに熱心に研究と敬愛とを捧げてきた在野の人々が 今回自分の作品の観賞者となるだろうことに 想いを致したことがあるだろうか。きっと地球上で初めて大々的に演じられることとなった彼を自分が描くのだという事実に どのような覚悟と志とで立ち向かって居られるのだろう。或いはもっと簡単に こんなの僕の直江山城ぢゃあないよ とか とても楽しみに待って居たのにガッカリした などという想いを視聴者に与えること それって脚本家にとって無上の悲しみだと想うのだけれども?
で? 母の死を契機に これまでダメダメのヘタレだった味噌っカス小姓が 奥州の覇者:伊達クンにも皮肉と冷笑とを浴びせて尚涼し気な あの鼻持ちならない直江山城守兼続へと豹変する訳ですか。やはり 豹変 で済ませたか(笑)。
確かに 直江山城自身が多少しっかりしてくれれば 観るのも楽にはなりそうだが そろそろ毘沙門天は卒倒するらしいし すると魔王の最期も目前である。阿部クン吉川クン それぞれの持ち味が番組にとってはスパイスな働きをしてきた分 今後が益々心配だ。涙に縋った母子劇も今夜限り(現実劇としては)繰り出せないと来れば 後はお船との夫婦劇しか無いわな(苦笑)。
佳かったところもあるのだけれど。
いつもながら大喝が似合いな加藤氏と それから 勇猛果敢な役どころしか記憶に残らなかった宍戸錠氏の 最期を前にした筆頭家老の横顔が 思いの外饒舌で。
そういったベテラン仕事も帳消しにしてしまうような あったのかどうかも知れない弛んだ挿話群・自画自賛な舞台装置――役者がそれぞれに自分の仕事を全うするしか手立てが無いような作品は それだけでもう 僕にとっては駄作だ。
追記:
それから 眞田の血筋を名乗る “鈴着けたくのいち” さ 曲がり形にも眞田の血筋 腐っても眞田(笑) だってのに 僕の周囲 丸っきり話題にしてないのね。コレって 眞田ファンにとっては予想外の展開 と言うか 異例のことじゃないだろうか。何てったって僕ら 六文銭が戦場遙か遠くに靡いてるだけで 容易く熱狂するからね(笑)。




















